
ママチャリで頑張って坂を登っている人を応援せずにはいられなくなった。風に向かいながら必死に漕ぐ人も同様だ。歩くような速度でランニングしているおじいちゃんをカッコいいと思うようになった。タオルを首に巻いてウォーキングする女性を心の中で鼓舞するようになった。
自転車に乗らないと分からなかった。
ランニングを始めないと分からなかった。
新しいことを始めたら人に優しくなれた気がする。共感できることが増えると人に優しくなれるらしい。
47歳。人生後半戦。新しいことを始めて常に初心者でいる生き方ってなんか良いんじゃないかと思えてきた。
まさか自分がトレランレースに出て34kmも走るなんて夢にも思わなかった。部活のランニングが死ぬほど嫌いだった中学生の自分が知ったらさぞ驚くことだろう。でもきっと「おっさんになったオレ凄いじゃん!」って称えてくれると思う。
10代、20代、30代のかつての自分にとって身近に居たら嬉しかった人になりたい。その人は聞く耳を持っていて、新しいことを面白がり、背中を押してくれる。自分の尺度でしかものを語れない頭の硬いオッサンではない。
なんの話だっけ。
そう。共感できることが増えると人に優しくなれるらしい。ずっと変わらないものなんてないのだから、自ら進んで変わっていきたい。
