涙とともにパンを食べた経験がなければ、人生の本当の味わいはわからない。

あの芸術家も、ミュージシャンも、
インフルエンサーも、
メーカーの人も、ショップの人も、
アウトドアのすごい人も、
スポーツのすごい人も、
すごいけど意外と普通だ。

なんなら、
何かに突出している分、
他のところでポンコツな人も多い。

ぼくらと同じように不安を抱え、悩み、失敗もする。

ぼくはすごい人達のダメエピソードを聞き出すのが大好物で
すごい人達のダメさ加減を聞くと、ホッとするし、ニヤニヤする。

一方でダメエピソードを披露する本人たちも
とてもいい顔をしている。
カッコ悪い部分を曝け出し、
ありのままの自分になる心地良さがあるのだろう。

カッコ悪さを曝け出したい時があるのは
すごい人達だけじゃない。
凡人、一般人だって同様だ。

僕の周りにはなぜか
大人になってからウンコを漏らしたことのある人、
そのエピソードを嬉々として話す人が多い。
(僭越ながら僕もそのひとりだ)

人生における最大級の難局を乗り越えた彼らには
共通の独特な慈悲深さがある。
「そういうこともあるよね」と
他者の失敗を受け止め、優しく包み込んでくれる。

ゲーテはこう言った。
「涙とともにパンを食べた経験がなければ、
人生の本当の味わいはわからない。」

僕ならこう言う。
「涙とともにパンツを処分した経験がなければ、
人生の本当の味わいはわからない。」

そういう人に、わたしはなりたい。

共感できることが増えると人に優しくなれる

ママチャリで頑張って坂を登っている人を応援せずにはいられなくなった。風に向かいながら必死に漕ぐ人も同様だ。歩くような速度でランニングしているおじいちゃんをカッコいいと思うようになった。タオルを首に巻いてウォーキングする女性を心の中で鼓舞するようになった。

自転車に乗らないと分からなかった。
ランニングを始めないと分からなかった。

新しいことを始めたら人に優しくなれた気がする。共感できることが増えると人に優しくなれるらしい。

47歳。人生後半戦。新しいことを始めて常に初心者でいる生き方ってなんか良いんじゃないかと思えてきた。

まさか自分がトレランレースに出て34kmも走るなんて夢にも思わなかった。部活のランニングが死ぬほど嫌いだった中学生の自分が知ったらさぞ驚くことだろう。でもきっと「おっさんになったオレ凄いじゃん!」って称えてくれると思う。

10代、20代、30代のかつての自分にとって身近に居たら嬉しかった人になりたい。その人は聞く耳を持っていて、新しいことを面白がり、背中を押してくれる。自分の尺度でしかものを語れない頭の硬いオッサンではない。

なんの話だっけ。

そう。共感できることが増えると人に優しくなれるらしい。ずっと変わらないものなんてないのだから、自ら進んで変わっていきたい。

「らしく生きよう。」

「らしく生きよう。」
人間らしく。動物らしく。自分らしく。

これはあなたへのエールであり、私自身へのエールでもあります。そういう言葉をHIIRAGI OUTFITTERSの企業理念として掲げることにしました。行先を見失った時や疲れ果てて夜空を見上げた時に、北極星のように道標となってくれることを期待して。

私たちは他の誰かと自分を比べて自らを卑下したり、他者と上手く付き合えずに疲れてしまうことがある。そうならない1番のコツは何かに夢中になることだ。何かに夢中になっていると、他人のことなんて気にもならない。

努力を努力と思わず、孤独を孤独と感じず、誰の目線も気にならない。無敵モードとも言える。あなたがあなたらしくいられるのは、そんな時ではないだろうか。

だけれど無敵モードにも必ず終わりはやってくるし、そもそも夢中になれるものを見つけるのは案外難しい。夢中になれるものがある人はむしろ幸運だ。

同じ地球で生きる
動物たちはどうだろう?

ここで、同じ地球で生きる他の動物たちに目を向けてみる。

エゾシカはヒグマの爪や牙に憧れたりするのだろうか。ヒグマは楽しそうに群れるエゾシカを羨むだろうか。エゾシカはエゾシカであることを、ヒグマはヒグマであることを疑うことなく生きている。

そして野生動物たちは、過去でも未来でもなく今(とすぐ先の未来)だけを見て生きている。

僕ら人間はどうだろう?多くの人が過去に縛られ、未来を心配し、他人と比べながら生きている。そのせいで、何かに夢中になろうとしている自分の中の小さな声に耳を塞いではいないだろうか。

とは言え、簡単じゃないことは分かっている。それが他の動物にはない「人間らしさ」だからだ。

HIIRAGI OUTFITTERSは自分らしく生きようとする人を応援したい。変わり者だと後ろ指を指されようとも自分らしく生きる人。バランスをとりながら自分らしく生きる人。自分らしさより誰かを大切にして生きる人も。

これはあなたや私自身へのエールである。

人間らしく。動物らしく。自分らしく。

「らしく生きよう。」